また前回からだいぶ空いちゃいましたよ。まっいつものことです。
なんだか本業の仕事がめっちゃ忙しかった…

普段ヒキコモリOLデザイナーだったのに、
昨年から新規事業でサービス業的なことも始めて、何々が足りないとか、
お金が合わないとか、言葉使いとか…もうあたふた…
学生時代にいろんなバイトしていてよかった〜と改めて思いました。はい。
普段それほど睡眠とらなくても元気なんだけどもここ最近は長く寝ても目覚め悪かったのよ

先々週シルクセラピー(着付け教室ですよ)したり色々パワーチャージしたから気持ちすっきり。
書きたいことはたまってるんですけど、
こちらの方はあまり頑張らない程度に更新していきます。
それで、やっと更新。…で、約1ヶ月も経ってたわ

先月はじめ、オーダーした帯締めが仕上がって手元に届いたわけです。
早く締めたいな〜と思い、先月の講座の時に早速締めてみたわけですが、やっぱかわいい♡そして締めやすい。

この帯締めは
藤岡組紐店さんのもの。
着物好きな人達はここの帯締めのファンが多いことでしょう。
私もその一人だったりします。
ここの帯締めは、締めた時に伸びて縮むので締めやすく緩みにくく、
装飾品と機能性に優れているので帯締めに自信のない私にはスゴく良いのです。
伝統工芸士のお母様を持つここの若旦那さんがこれまた超〜面白い人。
組紐のことはもちろんその他にもいろんな引き出しお持ちの方で話題に尽きない。
初めて店頭で「あしあと」という名の帯締めを見たときに一目惚れ。
だけどこの時は他の帯締めを探していたから、断念。
…で、別注で自分で色も決められる…ということで昨年秋にオーダーしました。色見本は特にないとのことで、店頭にある沢山の配色から自分の好きな色を2色選びます。
たった2色を選ぶだけなのに何十分もかかったと思う。
色って難しいよね、好きな色を選んでも持っている着物や帯、
その他小物との調和が必要なわけで、外しちゃうこともある。
部分で見ないで全体をイメージしなくちゃいけないからね。
悩んだ結果、ターコイズブルーと赤みの強いパープルになったわけです。
めっちゃ色味といい彩度といい、ほぼ洋服と同じカラーコーディネイトになりました。それが私流。
そして職業柄、物が作られる工程を見るのが興味津々なわけです。
はじめに絹の白糸を専門の染め屋さんで染めるとか言ってたな…。
白糸でも絹糸のランクがあるらしく、ここでは上等の物を使用しているそう。この辺のことも、店頭で色々尋ねると教えてくれますよ。素材フェチは話を聞きながら萌えるのです。
そして染め上がった糸がこちら↓

うわっ〜綺麗な色〜と思うもちょっと派手?
私がこの色選んだんでした。
派手に見えるのは絹の光沢があるからより派手に見えたのね。
それにしても糸ほっそぉ〜い。
この細い糸がどう組まれ商品になるのか…
高台という織り機で平組の中の高麗組という組み方で組んでいきます。
これは袋状になる組み方で左右上下二段になっている糸の間を交差して
竹べらを使って組んでいきます。
2色の糸を使うことで模様が生まれます。
そして別注の人には動画サービス?という組んでいる最中の動画を一部撮って頂けるという、粋なこともしてくれる若旦那さま。
これすごい保証書(動画だけど)でしょ…と思う。
こんな感じで組んでいくのね↓
(藤岡組紐店さんのYou Tubeより)10数分の動画、わたしはガン見してたらあっという間だった。
少しずつ…少しずつ…模様が現れてひとつの足跡模様が出て来た時の感動といったらこの上ない喜び。
1cm位を組んで模様出すのに約10分。帯締めの長さって150cmくらいある。特にここのは長いし。
単純計算しても1時間で6〜8cm位かな?完成までに数日はかかったことでしょう。この根気の必要な作業の繰り返し。
1本ずつの細い絹糸と真摯に向かい合わなくては、完成しないでしょう。
そして仕上がったのがこちら↓

これ真ん中付近に隠れ足跡もあるのよ。遊び心がありますね。
写真今度撮って追加しようかな…。
そして締めたのが、また同じ写真だけどこれ↓

作り手の若旦那さまと商品を撮った記念写真もありますが、
ここでは私顔出してないんで、この記念写真もデータでこっそり保存しておくことにします。
食べ物もそうだけども作り手が分かると安心ですよね。
モノも同じ、作り手が分かると安心します。
そして熱意も伝わるわけで大切にしようと思う気持ちも生まれるわけです。
ちょっと話はさかのぼり…前に某大学の教授が着ていた着物が素敵だったの。教授のお母様やお婆さまが着ていた大島紬などの着物をパッチワークで繋いで自分用の男着物に仕立て直して着ていたのです。なんと元の着物は一世紀もの。
生地は100年経ってるんです。すっごっ〜い。なんだか浪漫がありますね。それでいて古くさくないの。超〜モダンなのよ。
絹なら一世紀持つ可能性が高いということを知りました。
うちにも母が成人式の時の帯とか、親戚のおばさん(70歳越)の成人式の帯があるので40〜50年、すでに半世紀過ぎたものがあります。
ならば自分の代から一世紀着物をやってみようと思ったわけです。
28歳の時にたまたま手に入れた泥大島が一世紀企画の第一号に選ばれたわけです。
この企画はかなり本気で、仮に人生80歳までとして私が50年位着て、
その後2世代で30年…20年…着れたらいいな…と思うわけです。
これを実行するには次世代にも知識と技術を継承しなくてはいけないのですがきっと出来るよと思います。
ちょっと楽しい人生計画でしょ。
それで、今回この帯締めも一世紀企画の第二号に認定することにしました。元の素材、組み方で丈夫なことは分かっています。
多少、褪色もするでしょう。房部分がへたれてしまうかも…でも再生の方法あるし。そして手あかで汚れることでしょう。でもこの色目ならそれほど気にならないんじゃないかな…と考えてます。
…ということで、100年使えるか実験してみることにします。
もしこのブログが10年後もあったら経過をアップしましょうね。