弥生★卒業式へ…

先週、とある短期大学の卒業式の袴の着せ付けに行ってきました。
この日の為に練習をしてきたわけですが…
当日の着付師は15名はいたので担当したのは4名とお直しの人1名。
反省点はあるものの任務は全う出来たかな…と思う。
朝6時集合。仕事は10時半には終了。
今回ちょっと戸惑ったのが、今まで練習では袴のりぼん結びは全て左側。
当日は右側を指定された。おまけに、通常のきものを着せる時は
今年学院が推奨していた裾から上げる方法だったのだけども
当日は、臨機応変に、レンタルのきものは裾から上げるのOK。
持ち込みの場合はおはしょりにて調整してくださいとのこと。
あ…練習したのと色々と違うぞっ…と、焦りが出てしまった。
おまけに今回は全部レンタルの人は1名しか担当出来ず、
他のお客様は袴と帯はレンタル、きものは持ち込みが多かった。
自前のきものを使用するのは、相手にとってもいい思い出になる。
だけど正直、着付師側は大変です。
何故って全部レンタルだとコンパクトに必要な物がまとまっているものの
持ち込みの人は、荷物の整理に案外時間がかかる。
人それぞれの収納方法で持ち込むから足りないものや
余分なものまであったりして現場で慌てることも。
レンタルきものでも、きものの半襟がきちんとついていないものもあったりしてその場でなんとかしなくちゃいけないものもあったり…それでもなんとかしなくちゃいけない。だからいざって時用に裁縫セットは持っていると役立つ。今回良く出来たと思うのは、きものの背中の余分な箇所を上手くヒダを寄せること。これは練習でコツをつかんで、実践出来たかな。
担当外のお客様も一度、送り出したものの戻ってきたりして
何事か…と思ったら、なんと袴の裾の縫いがほころびて取れてしまったものもあった。
その場で和裁師の先輩方がその場で簡単に縫って応急処置。
先輩方の連携プレーが素晴らしかった。
こんな事も起こるのか…と、昨年とは違う状況に、
お客様にはとんだハプニングでしたが、また一つ良い経験をしました。
今回の着付師のトップは、私たちの大先生。
大先生は遠くから来るのにも関わらず、腹が減っては戦は出来ぬ…と、
旦那さまが握った一口梅干しお握りを皆に配り、仕事が終われば、
疲れている皆にドリンクと甘い物でお腹を満たしてくれたり…と大先生の心使いに嬉しくなった。
そんなこんなで、無事に今年度の私の団体着付けは終了。
また来年度まで袴は封印して、さて…次は自分のことを頑張ろうか…という時にタイミングいいのか、デザイン学校時代の先輩夫妻から、何やら大事なオファーが来た。
今度、打ち合わせに行って話を聞いてくるもののどうなることやら…
そうだ今回着付師の仕事の後に、自分の本業の方の仕事の見積もりを取るのに学生の時にバイトしていた、看板屋さんにいきなり電話して10分後に行っていいか…と言ったら、いいですよとのことで、20年ぶりに位に昔のバイト先に行ってきた。
仕事の見積もり依頼をして、近況を話して、家族経営の看板屋さんのスタッフの皆が私のことを覚えていてくれてなんだか嬉しかった。そして奥さんに言われる。あなた外国に行っていたんだって…って。なんで知っているんですか?と尋ねるも、どうやら父が何かの集まりで奥さんに言っていたらしい。おっ…トーディ並のコミュニティの狭さにちょっとビックリ。今までこの人達のことすっかり忘れていたけども、いっきに20年前ここで働いたことを思い出し、カッティングシートを空気を入れず綺麗に貼る技術も学び、なんだかんだと今でもこの技術は仕事で役立つ時がある。ホント人生無駄なことは無く繋がっているな…としみじみ思う。
今思うと、看板屋でバイトしたのは週1回だったのによく雇ってくれたな…と、社長に感謝しなくちゃな。
きっとこれからの人生にもこの人達は何処かで関わってくるんだろうな…。
それから、着付けの先生の所にも行き、今後の話をしてきた。
ひとまず私の着付けのレッスンは11年を経てこれにて修了。
1個お稽古事が減ったけれども、次にやらなくちゃいけないこともあるのでそんなに暇じゃない。
しばしの休息を取って次ぎのステップへ…。
ふぉるつぁいお!
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