霜月★呉美の市に行く
先週の週末は着物デーで、土日で上質な着物を沢山見てきました。
目の保養になった~。
土曜に日本橋のデパートで若手工芸作家作品展に
先月購入した帯締めの職人さんが来るということで
今回は実演もやっているっていうから見に行って来た。
初めて本物の高台という織り機を見ることが出来、
モノが作られる工程を知ることができるのはなかなか面白い。
この職人のお兄さんもとってもフランクな方で
話始めると面白くって止まらない。
他に気になったのは「牛首紬」。
この紬の名前、今まで知らなかった。。。
日本の三大紬(結城紬・大島紬・牛首紬)に入るらしいけど
数がないから知名度は低いとのこと。
別名「釘抜き紬」とも言うそうで、
出ている釘にこの紬がひっかかりひっぱったら
生地が破けないで釘が抜けてしまったということでこの名前になったらしい。
それだけ生地が頑丈だということです。
この紬の特徴は双子の蚕が作った1個の繭から作ったもので
糸口が2つあるという。だから機械では糸を紡ぎ出すのが難しく
いわば不良品繭の部類だったそうで、その繭から
庶民用着物を作っていたそう。
手で紡ぐし2本の糸があるから機械にみたいに
引っ張りながら紡がないから適度に糸に空気が入り
伸縮性が出るから、これを着たら着心地の良さにはまる人が多いらしい。
あっ今は紡ぐ機械が開発されてたって言ってたや。
職人のおじさん曰く、おじさんが子供の頃は夕方道を歩いていると
どこかから織り機のバッタ~ンバッタ~ンと音がしていたけど
今ではこの産地、石川県白山市で2件でしか製造していないという。
ここ何十年かで紬でも訪問着で着てもいいくらいに
格上げされたものも出て来て、今現在は織りの着物はこの2件で、
染色の着物は最後は全国の作家さんと共同で制作しているそうです。
このおじさんも話始めたら止まらない。。。
着物の販売に来ているのに、客に商品を無理に進めず
ひたすら繭の説明に製造工程の話に、村の話、
それも雨が降った後はこの山の上に狐の嫁入りがたいまつ持って歩いていたのを
村の人々が見たとか、実際の発祥の地はダムの中とか、熊に襲われる人もいるとか
子供の頃、蚕に桑の葉を餌係であげていた時の事故の話とか
もうホントに興味深いこっちももっと聞きたいな~と
思うくらいにいろんなことを話してくれました。
このおじさんからこの村の話を色々聞かされて
すっかりこの村に魅了されてしまいました。
生涯で買いたいたい紬リストに入れておこうと思うのでした。
他にリストに入っているのは紅花で染める米沢紬。
いつも時間ギリギリで動くもんだからさらっ~と気になる所を見て
最後にもう一度買いにいけばいいやと思ったら
あらら。。。色々な職人さんとおしゃべりしてたら
あらら。。。閉店時間になってしまった。
お隣でJAGDAのやさしいハンカチ展も開催してて、
我が神、勝さんデザインのハンカチもあるじゃん。
買えなかった~
と悔やんでいたら、
なんだミッドタウンでもやってるじゃん。ということで今度ミッドタウンに行こう!
普段の自分の買い物って猫通りでほとんど済んじゃうから
老舗のデパートに久々に行ってなんだか異国のデパートに
来たみたいでワクワクしちゃいました。
そして日曜日。
先日制作した、創作帯結びも展示されているので
学院主催の呉美の市に行ってきました。
会場に着くなり、先生が待っていてくれて
他の先生方とも久々にお会いして
先生が搬入時に私の帯結びのコンセプトや背景などを
先に説明してくれていたようで、話題になっていたらしい。。。
そして拝まれた。。。
私の創作帯結び「祈り」

自分のやりたいことだけやってまとめた帯結びでしたが
改めて帯び結びで人の気持ちも動かせることが出来るのか…と
再確認できたのでした。
そしてすでに来年の創作帯結びのネタは決まっているのでした。
来年はみんながハッピーに思える楽しい帯結び。
他の出展者のみなさんはこんな帯結びしてました。
またまた時間ギリギリで終了間際に写真を撮ったものだから
すでに搬出している人もいて全部写真撮れなかった~

出展者は先生の生徒さんが多数出しているのですが
それぞれの性格が上手く表現されていて、粋な結びもありますね。
半幅帯でも自由に形を作ることが出来てにぎやかですね。
私はいつも小物で逃げる傾向があるのでいずれ
ごまかしのきかない、帯だけ勝負にも出よう。
そしてまたギリギリまで何してたのよ?ですが
またまた作家の方とお話してたら時間が過ぎた
会場には京都からきた販売スタッフの方と草履職人さんと
今回2人の作家さんが来てきました。学院の先生方も揃っていて
先生方が組んだ帯締めも売っています。
時間がなく一人の作家さんとしか話せなかったけども
この方、片山健翠さんもとっても魅力的な人でした。

着物や帯はモダンな色彩で幾何学模様をうまくデザインされていて
桜の木の幹で染めるという。変わった織りの説明に
時代に合った色彩の話、コーディネイトの話に
着物人が最終的に求める着物の種類など、
おっとりとした口調で沢山のお話を聞かせてもらいました。
この方曰く、ここに出ている着物はデパートで売っているより
格段に安い。だけど安いといっても決して安くない。高い。
この御時世、皆さんにも生活があるから無理に市場みたいに
安いよ~安いよ~と押し売りは出来ないし、そんな時代は終わったと言う。
もっと上品にこれからはモノを売っていかないといけないという。
洋服にはない和服の魅力が分かるにひとに納得してもらい買ってもらうのです。と。
最終的には、人対人。気持ち対気持ちでモノを買うのです。
この方とお話して、そうだよ~、そうなんだよ~、人対人なんだよと
自分で納得してしまった。今回は全く買うつもりはないで会場に来ていたので
いつかこの方にもう一度逢いたいな。。。と思い、挨拶して
トルソーの搬出に向かったのでした。
そう、気持ち対気持ちは大切。
前日行った工芸作品展の着物を見て回った時、
昨年ユネスコ無形文化遺産に登録された織物コーナーへ行った時のこと、
商品見てたら安いよ~とすぐに値段の話に持っていかれた瞬間、
残念ながら私の中で終わった。
安いといっても反物が80万~150万円ですよ。
価値のある織物とわかっていてもなかなか買えないですよ。
実物を見てお勉強したこの週末となりました。
着物にはまると金銭感覚が麻痺してきますが
もっと大人になって技術と知識と財力が伴ったら
欲しい着物が自然にやってくるとそう信じながら
日々を大切に一生懸命過ごしていこうと思いました。
来月は学院の認定式、スピーチもあるからドキドキ。。。
目の保養になった~。
土曜に日本橋のデパートで若手工芸作家作品展に
先月購入した帯締めの職人さんが来るということで
今回は実演もやっているっていうから見に行って来た。
初めて本物の高台という織り機を見ることが出来、
モノが作られる工程を知ることができるのはなかなか面白い。
この職人のお兄さんもとってもフランクな方で
話始めると面白くって止まらない。
他に気になったのは「牛首紬」。
この紬の名前、今まで知らなかった。。。
日本の三大紬(結城紬・大島紬・牛首紬)に入るらしいけど
数がないから知名度は低いとのこと。
別名「釘抜き紬」とも言うそうで、
出ている釘にこの紬がひっかかりひっぱったら
生地が破けないで釘が抜けてしまったということでこの名前になったらしい。
それだけ生地が頑丈だということです。
この紬の特徴は双子の蚕が作った1個の繭から作ったもので
糸口が2つあるという。だから機械では糸を紡ぎ出すのが難しく
いわば不良品繭の部類だったそうで、その繭から
庶民用着物を作っていたそう。
手で紡ぐし2本の糸があるから機械にみたいに
引っ張りながら紡がないから適度に糸に空気が入り
伸縮性が出るから、これを着たら着心地の良さにはまる人が多いらしい。
あっ今は紡ぐ機械が開発されてたって言ってたや。
職人のおじさん曰く、おじさんが子供の頃は夕方道を歩いていると
どこかから織り機のバッタ~ンバッタ~ンと音がしていたけど
今ではこの産地、石川県白山市で2件でしか製造していないという。
ここ何十年かで紬でも訪問着で着てもいいくらいに
格上げされたものも出て来て、今現在は織りの着物はこの2件で、
染色の着物は最後は全国の作家さんと共同で制作しているそうです。
このおじさんも話始めたら止まらない。。。
着物の販売に来ているのに、客に商品を無理に進めず
ひたすら繭の説明に製造工程の話に、村の話、
それも雨が降った後はこの山の上に狐の嫁入りがたいまつ持って歩いていたのを
村の人々が見たとか、実際の発祥の地はダムの中とか、熊に襲われる人もいるとか
子供の頃、蚕に桑の葉を餌係であげていた時の事故の話とか
もうホントに興味深いこっちももっと聞きたいな~と
思うくらいにいろんなことを話してくれました。
このおじさんからこの村の話を色々聞かされて
すっかりこの村に魅了されてしまいました。
生涯で買いたいたい紬リストに入れておこうと思うのでした。
他にリストに入っているのは紅花で染める米沢紬。
いつも時間ギリギリで動くもんだからさらっ~と気になる所を見て
最後にもう一度買いにいけばいいやと思ったら
あらら。。。色々な職人さんとおしゃべりしてたら
あらら。。。閉店時間になってしまった。
お隣でJAGDAのやさしいハンカチ展も開催してて、
我が神、勝さんデザインのハンカチもあるじゃん。
買えなかった~

なんだミッドタウンでもやってるじゃん。ということで今度ミッドタウンに行こう!
普段の自分の買い物って猫通りでほとんど済んじゃうから
老舗のデパートに久々に行ってなんだか異国のデパートに
来たみたいでワクワクしちゃいました。
そして日曜日。
先日制作した、創作帯結びも展示されているので
学院主催の呉美の市に行ってきました。
会場に着くなり、先生が待っていてくれて
他の先生方とも久々にお会いして
先生が搬入時に私の帯結びのコンセプトや背景などを
先に説明してくれていたようで、話題になっていたらしい。。。
そして拝まれた。。。
私の創作帯結び「祈り」

自分のやりたいことだけやってまとめた帯結びでしたが
改めて帯び結びで人の気持ちも動かせることが出来るのか…と
再確認できたのでした。
そしてすでに来年の創作帯結びのネタは決まっているのでした。
来年はみんながハッピーに思える楽しい帯結び。
他の出展者のみなさんはこんな帯結びしてました。
またまた時間ギリギリで終了間際に写真を撮ったものだから
すでに搬出している人もいて全部写真撮れなかった~


出展者は先生の生徒さんが多数出しているのですが
それぞれの性格が上手く表現されていて、粋な結びもありますね。
半幅帯でも自由に形を作ることが出来てにぎやかですね。
私はいつも小物で逃げる傾向があるのでいずれ
ごまかしのきかない、帯だけ勝負にも出よう。
そしてまたギリギリまで何してたのよ?ですが
またまた作家の方とお話してたら時間が過ぎた

会場には京都からきた販売スタッフの方と草履職人さんと
今回2人の作家さんが来てきました。学院の先生方も揃っていて
先生方が組んだ帯締めも売っています。
時間がなく一人の作家さんとしか話せなかったけども
この方、片山健翠さんもとっても魅力的な人でした。

着物や帯はモダンな色彩で幾何学模様をうまくデザインされていて
桜の木の幹で染めるという。変わった織りの説明に
時代に合った色彩の話、コーディネイトの話に
着物人が最終的に求める着物の種類など、
おっとりとした口調で沢山のお話を聞かせてもらいました。
この方曰く、ここに出ている着物はデパートで売っているより
格段に安い。だけど安いといっても決して安くない。高い。
この御時世、皆さんにも生活があるから無理に市場みたいに
安いよ~安いよ~と押し売りは出来ないし、そんな時代は終わったと言う。
もっと上品にこれからはモノを売っていかないといけないという。
洋服にはない和服の魅力が分かるにひとに納得してもらい買ってもらうのです。と。
最終的には、人対人。気持ち対気持ちでモノを買うのです。
この方とお話して、そうだよ~、そうなんだよ~、人対人なんだよと
自分で納得してしまった。今回は全く買うつもりはないで会場に来ていたので
いつかこの方にもう一度逢いたいな。。。と思い、挨拶して
トルソーの搬出に向かったのでした。
そう、気持ち対気持ちは大切。
前日行った工芸作品展の着物を見て回った時、
昨年ユネスコ無形文化遺産に登録された織物コーナーへ行った時のこと、
商品見てたら安いよ~とすぐに値段の話に持っていかれた瞬間、
残念ながら私の中で終わった。
安いといっても反物が80万~150万円ですよ。
価値のある織物とわかっていてもなかなか買えないですよ。
実物を見てお勉強したこの週末となりました。
着物にはまると金銭感覚が麻痺してきますが
もっと大人になって技術と知識と財力が伴ったら
欲しい着物が自然にやってくるとそう信じながら
日々を大切に一生懸命過ごしていこうと思いました。
来月は学院の認定式、スピーチもあるからドキドキ。。。
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