睦月★成人式の着付けに挑む
先週のこと。
初めての成人式の団体着付けに参戦してきました。
先日のスパルタレッスンの夜、早速帯結びの練習。
とりあえず、手を動かさないと手順を覚えないので結んでみました。
当日、前方をやることになったらこの結びだけすることにしました。



補正に使うものも準備。
まず、コットン↓

そして、ガーゼ↓

ガーゼは必要長さにカットして切り込みを入れます。
とりあえず7セット用意。
こけしになるタオルも2種類用意。
写真撮るの忘れた
次に飾り結びで必要なゴムの用意↓

ゴムは、帯用に髪のゴムを手製で作っておきます。
色ゴムは多分使わないかもだけど、万が一見えてもいい用に
ピンク等の色付き髪ゴムを用意。
他に髪用のクリアなゴムを帯揚げの飾り用に用意。
ゴムも使いわけた方が作業が楽なので数種類用意。
使わないと思うけど、輪ゴムも用意。
そして、今回アシスタント役にYoo-Hooくんのフック付きストラップも登場。Yoo-Hooくんにはゴム持ちで参加してもらいました。
これが案外便利なんですよ。
この子は以前、アイルランドの空港で出逢って買ってしまった。
前日にもう一度着付けの練習をしたけれども…
集中力が欠けていたのか、2回帯を結んだけれどもなんともまとまりのない仕上がりになり、やば〜いとドキドキしてました。
更には当日はAM5時スタートなので、3時半には家を出なければいけなく、3時に起床だったんです。
普段、3時過ぎに寝るので、寝る時間に起床って辛いわね。
もう一度帯の練習をしたかったけれども、寝ないといけないので22時には寝てしまいました。
そして当日。。。
無事に起きて、会場へ出発。
朝に弱い私のために両親も3時に起きてくれた…という、
いい歳しても子は子なんだな…と、両親に感謝
外はまだ暗〜い。

迷子にもならず会場に到着。

団体着付けなので、あまり勝手なことはしちゃ駄目だろうと
ここからは写真はありません。
今回の着付師はアシスタント含めて13名。
お客様の数は…そういえば把握していなかったな…
会場によって責任者のやり方が違うのだけど、私が参加した方は、
はじまりも終わりもフェードイン・フェードアウト的だから何となくスッキリしない進め方でした。
だから、自分はアシスタントなのかさえ良く理解していなかったけども
現場に応じて、前方もやるんだろうな…と。
私は今回、後方を3,4名担当。(すでに覚えていない…)
そしてやっぱり前方も3名担当することに。
AM5時からスタートしてAM11時頃までの約6時間の仕事となりました。
今回ももちろん休憩無しです。
現場は順番にヘアメイクが済んだお客様が入ってくるので
はじめはベテランの先輩方から仕事スタート。
だいぶお客様が入った頃、ベテラン先輩が目で「ほら…あなたの番よ…」的に合図を出してくれて私ははじめに後方を担当することに。
スパルタレッスンの実践をしたわけです。
最後の帯揚げ&帯締めをした頃、お客様から質問。
「トイレどうやって入るんですか?」…と、最後に教えるね…と言った頃
責任者の先生が、「オドレッタさん次のお客様に移って!」…と、
トイレの入り方は、前方の先輩に指南を託して次のお客様へ…。
そして次のお客様の後方をしていると、脇にある鏡で先ほどのお客様1号が仕上がりチェックをしていて、何やら帯締めをやり直しさせられているではないですか…
わぁ〜ちょっとショック…
と思うも、初めての仕事だったし
ここはベテラン先輩がやり直ししているので、安心だわ…と気持ち切り替えて二人目に集中。
無事に二人目が終わり三人目の指示が入ります。
今度はなんと前方担当。お〜ついに来てしまいましたが、やるしかない。
後方には今一緒に着付師育成講座を受けている子とペアで担当しました。
私は緊張もしているけれども先日のスパルタレッスンを思い出し、着付けしました。帯結びは先輩Bさんの結びの応用。
自分的には、上手く仕上がりました!はぁ〜よかった〜。
そして鏡チェックで、全体を見てもらい本来ならここで着付けは終わりだけども、私はお客様の荷物を持って一緒に入り口までお見送り。
伝えたいことがあるからです。
どんなにこの場で綺麗に仕上がったとしても、もしもこれからの行動で、着付けが崩れたりしたらそれは着付師のせいになります。これからのお客様の行動が楽になるように言いたいことは沢山。だけど時間に制限があるので、伝えたいこと5つ。
まず、
●歩き易いように股びらきをすること。
…これは、きものをめくってがに股で1度スクワットするんです。
こうすることで、腰に3枚も布が巻き付いているのがゆとりが出来て普通に洋服と同じように歩き易くなります。
●椅子の座り方。
…普通に座ると振り袖の長い袖が、床についてしまうのでそれを回避する座り方です。
●車の乗り方。
…きものの場合、車に乗る時はお尻から座り、次に足をのせるのです。
着崩れず、車に乗ることが出来ます。
●階段の昇り降りの仕方。
…普通に昇り降りすると裾が床に付いて汚れるし、歩きずらいです。
その対処として荷物は左手で持ちます。そして右手で、
お姫様がドレスをつまんで階段登るようにきもの右側をつまんで
階段は左足から出して歩きます。右足からだとゆとりのない
タイトスカートを履いているようでとても歩きずらいですが、
左からだと断然楽です。
●トイレの入り方。
…車もトイレも椅子の座り方の応用ですが、
トイレも袖が邪魔になるから袖を重ねてきものをたくしあげて
家にあれば目玉クリップか洗濯ばさみを用意して、たくし上げた
きものの裾を帯の上でクリップで止めれば、あとはロングスカートと同じように
トイレに入れます。なるべく洋式トイレがいいです。
…以上が伝えたいこと。これを知っていればだいぶ楽にきものでも過ごせます。この辺のことは、自分の経験もあるから自信を持って言えますよ。
余談だけど、映画『春の雪』を観た時のこと。
竹内結子さんが振袖のきものを着て、草原にしゃがんで花を摘むシーンがあったのです。
その時の竹内さんの所作がなんとも美しいこと…。
さりげなく両袖を合わせて片腕に袖を乗せてしゃがみ、片手で花を摘むんですよ。もうね…ストーリーよりもその所作に釘付けでした。
自分が振袖着る時は、竹内さんを真似してます。はい。。。
上記でまとめた伝えたいこと5つは、きものを着て動作が楽にもなりますが所作も美しくなるのです。二十歳のお嬢さん方には徐々に大人の女性としても美しくなってもらいたいので、そのことにも気づいてもらいたいけども短時間ではそこまでは伝えられないのでいつか気づいてもらえればいいな…と思います。
…と、かなり余談を書いちゃったけども、無事に3人目を送り出し…
途中で時計を見るもまだ8時か…と、まだまだ着付けは続きます。
それからはもう順序覚えてませんが、前方をあと二人担当したのは覚えてます。二人目の前方は完全一人で着付け。帯結びはまたまた先輩Bさんの帯結びの応用。
そして最後に担当したお客様は、超〜ギャルの可愛い子だった。そして超〜心配事のあるお客様。
このお客様からは何個かオーダーがあり、まずは襟を沢山抜いてもらいたい…との要望。
昨年から一部で流行っている花魁風…のあれです。
う〜ん、いいのかこれ…と悩み、責任者へ相談。
責任者の先生からは要望なのでOKがでました。
更に帯揚げは写真を見せられこれにしたい…と。松の木のようなふりふりの形でした。
内心、私じゃ無理だ…と思い、後で先輩に相談しよう…と思ってました。
更に前回の写真を見せられ、伊達襟についているパールの飾りが途中で切れるのが嫌だから…との要望。
なので、これはその場で説明させて頂きました。
今の伊達襟ものすごい派手なのがあるのね、クリスタルのストーンとパールが端についているんですよ。
上手くやらないとパールが足りなくなり途切れるのです。これは着付ける時にジャストな位置にあしらってあるから、襟を抜けば抜くほど後ろに布がもっていかれるので、パール足りなくなるよと説明させて頂きました。
よって、通常より襟は抜くけどもパールの位置が変じゃない位置までにするよ…と説明し納得してくれました。
内心、よかった…と、花魁風は個人的に反対の人なので
そして今回最大の課題が与えられました。
お客様は言う…
「私…前回の前撮りで気分悪くなって大変だったんです。変な汗とかでちゃって、あの時の思いをまたするなんてもう怖くて…今、ドキドキしています…。」…と。
前回は他の人がこの子の着付けをしましたが、あっ…それは大変な思いをさせちゃったな…と、私も怖くなってしまいました。自分も経験があるのでこの子の気持ち痛いほどわかります。(一昨年、自分も貧血起こした)
言っていいかわからないけど、何故気分が悪くなったかも説明させて頂きました。
帯をキツく締めたことによる、肺圧迫からくる酸欠で貧血が起きるのですよ…と、これを言っただけでは、お客様を怖がらせてしまうので、私は言い続けました。今日は、落ちない程度に緩く締めるから大丈夫だよ…と。今まで私が着付けた人達は一度も気分悪くしていないから、大丈夫(…なはず)…と。後はその日の体調にもよるし、睡眠不足だとなり易いよ…と言うも、そんなに寝てませんとの返答が…
私はすごいプレッシャーを感じながらも、今までの経験を思い出し…。
みんな大丈夫だった、みんな普通に食事もしてたし、またきものを着たい…と言ってくれた。。。
お客様には今日は緩く締めるね…と言いながらも、本当のことを言うと私はまだ経験が浅いから帯を締めるコツを習得していないからでしょうか、割と帯は落ちない程度に緩いです。だからきっと今回も大丈夫だろう…と、着付けに入りました。
紐で締めるごとに、お客さまの体調を確認し、きものを着せる頃、助っ人でベテラン先輩が後方に入ってくれました。すごい心強〜い。
先輩にも、前回のことを伝え慎重に着せていくことに。
まず、第一要望の襟の抜き加減OK。
第二要望の伊達襟のパールの飾り位置も何度か確認してOK。
第三難問の帯結びも緩さを確認し、またまた先輩Bさんの帯結びの応用を。
ひとまずこの段階ではお客様の体調は良いよう。
そして第四要望の松のような帯揚げは、後方担当のベテラン先輩にお願いしたら快く引き受けてくれて素晴らしい!写真通りの仕上がりに。
私も興味津々で構造を教えてくれました。
無事にこの場では、仕上げることが出来、鏡チェック。
お客様も満足のいく着付けとなったのでした。
そして…ここからが心配なんです。
気分が悪くなるのは着付けの後からじわじわと来る。。。
お客様には、伝えたいこと5つの他に、気分悪くなった時用に、扇子か団扇、そして水を用意して…と。
これはちょっと賭けですが、万が一気分悪い時には、この紐とこの紐(三重紐&帯枕の紐)を緩く結び直せばいいから…と。(ヘタに緩めると後ろの帯飾りが崩れますが)
とても心配です。今までの経験上、自分の着付けなら大丈夫だろう…と思うけど、わからない。
その後のことを聞きたいけども、団体着付けで私個人の連絡先を教えるのは駄目だろう…とも思い、もしもまた気分悪くなったら、受付のスタッフに後からでもいいから言ってね…と伝える。万が一クレームが届いていたら、このお客様は気分を悪くしただろうと思います。もし何も言われなかったら無事に過ごせただろう…と思いたい。
もしも気分を悪くしたら、きっとこの子は二度ときものを着ようとは思わなくなるでしょう。もし、無事だったらまた着てくれる可能性が…現代のきもの離れは、初めてのきもの体験でも左右すると考えてます。
どうかこのお客様が1日笑顔で過ごせますように…と願い、私の初めての成人式着付けは終了となりました。
着付け時間トータル約6時間の任務を終え、栄養補給の珈琲時間。お一人様反省会。
嬉しいことに先輩一人から嬉しいお言葉を頂きました。
「オドレッタさん、動きが良かった。」…と。
もう一人からは「あなた初めてみる顔だけど、テキパキ動くのね」…と。はい、私昨年秋にデビューした新人です。
前撮り2回の経験と、先日のスパルタレッスンでだいぶ上達したようです。
なんとか先輩方のお役にも立てたようで、今回は泣くほど悔しい思いもせず帰路についたのでした。
ゴム持ちYoo-Hooくんも活躍してくれて次回の出番までお休みなさいZzz...

この日は、地元でどんど焼きがあったので父と参加。
わたしすごい浮いてました
厄も抜けたことだし、これで無病息災だといいな…。

この日は朝早く起きて疲れているにもかかわらず、長時間の着付けの後は
筋肉痛に襲われるので少しでもやわらげるためにも、ダンススクールにレッスンを受けに行き、筋肉をほぐしてきました。おかげで翌日は、軽い筋肉痛ですみましたよ。
次回の出番は3月の卒業式の袴かな。。。
初めての成人式の団体着付けに参戦してきました。
先日のスパルタレッスンの夜、早速帯結びの練習。
とりあえず、手を動かさないと手順を覚えないので結んでみました。
当日、前方をやることになったらこの結びだけすることにしました。



補正に使うものも準備。
まず、コットン↓

そして、ガーゼ↓

ガーゼは必要長さにカットして切り込みを入れます。
とりあえず7セット用意。
こけしになるタオルも2種類用意。
写真撮るの忘れた

次に飾り結びで必要なゴムの用意↓

ゴムは、帯用に髪のゴムを手製で作っておきます。
色ゴムは多分使わないかもだけど、万が一見えてもいい用に
ピンク等の色付き髪ゴムを用意。
他に髪用のクリアなゴムを帯揚げの飾り用に用意。
ゴムも使いわけた方が作業が楽なので数種類用意。
使わないと思うけど、輪ゴムも用意。
そして、今回アシスタント役にYoo-Hooくんのフック付きストラップも登場。Yoo-Hooくんにはゴム持ちで参加してもらいました。
これが案外便利なんですよ。
この子は以前、アイルランドの空港で出逢って買ってしまった。
前日にもう一度着付けの練習をしたけれども…
集中力が欠けていたのか、2回帯を結んだけれどもなんともまとまりのない仕上がりになり、やば〜いとドキドキしてました。
更には当日はAM5時スタートなので、3時半には家を出なければいけなく、3時に起床だったんです。
普段、3時過ぎに寝るので、寝る時間に起床って辛いわね。
もう一度帯の練習をしたかったけれども、寝ないといけないので22時には寝てしまいました。
そして当日。。。
無事に起きて、会場へ出発。
朝に弱い私のために両親も3時に起きてくれた…という、
いい歳しても子は子なんだな…と、両親に感謝

外はまだ暗〜い。

迷子にもならず会場に到着。

団体着付けなので、あまり勝手なことはしちゃ駄目だろうと
ここからは写真はありません。
今回の着付師はアシスタント含めて13名。
お客様の数は…そういえば把握していなかったな…
会場によって責任者のやり方が違うのだけど、私が参加した方は、
はじまりも終わりもフェードイン・フェードアウト的だから何となくスッキリしない進め方でした。
だから、自分はアシスタントなのかさえ良く理解していなかったけども
現場に応じて、前方もやるんだろうな…と。
私は今回、後方を3,4名担当。(すでに覚えていない…)
そしてやっぱり前方も3名担当することに。
AM5時からスタートしてAM11時頃までの約6時間の仕事となりました。
今回ももちろん休憩無しです。
現場は順番にヘアメイクが済んだお客様が入ってくるので
はじめはベテランの先輩方から仕事スタート。
だいぶお客様が入った頃、ベテラン先輩が目で「ほら…あなたの番よ…」的に合図を出してくれて私ははじめに後方を担当することに。
スパルタレッスンの実践をしたわけです。
最後の帯揚げ&帯締めをした頃、お客様から質問。
「トイレどうやって入るんですか?」…と、最後に教えるね…と言った頃
責任者の先生が、「オドレッタさん次のお客様に移って!」…と、
トイレの入り方は、前方の先輩に指南を託して次のお客様へ…。
そして次のお客様の後方をしていると、脇にある鏡で先ほどのお客様1号が仕上がりチェックをしていて、何やら帯締めをやり直しさせられているではないですか…

わぁ〜ちょっとショック…

ここはベテラン先輩がやり直ししているので、安心だわ…と気持ち切り替えて二人目に集中。
無事に二人目が終わり三人目の指示が入ります。
今度はなんと前方担当。お〜ついに来てしまいましたが、やるしかない。
後方には今一緒に着付師育成講座を受けている子とペアで担当しました。
私は緊張もしているけれども先日のスパルタレッスンを思い出し、着付けしました。帯結びは先輩Bさんの結びの応用。
自分的には、上手く仕上がりました!はぁ〜よかった〜。
そして鏡チェックで、全体を見てもらい本来ならここで着付けは終わりだけども、私はお客様の荷物を持って一緒に入り口までお見送り。
伝えたいことがあるからです。
どんなにこの場で綺麗に仕上がったとしても、もしもこれからの行動で、着付けが崩れたりしたらそれは着付師のせいになります。これからのお客様の行動が楽になるように言いたいことは沢山。だけど時間に制限があるので、伝えたいこと5つ。
まず、
●歩き易いように股びらきをすること。
…これは、きものをめくってがに股で1度スクワットするんです。
こうすることで、腰に3枚も布が巻き付いているのがゆとりが出来て普通に洋服と同じように歩き易くなります。
●椅子の座り方。
…普通に座ると振り袖の長い袖が、床についてしまうのでそれを回避する座り方です。
●車の乗り方。
…きものの場合、車に乗る時はお尻から座り、次に足をのせるのです。
着崩れず、車に乗ることが出来ます。
●階段の昇り降りの仕方。
…普通に昇り降りすると裾が床に付いて汚れるし、歩きずらいです。
その対処として荷物は左手で持ちます。そして右手で、
お姫様がドレスをつまんで階段登るようにきもの右側をつまんで
階段は左足から出して歩きます。右足からだとゆとりのない
タイトスカートを履いているようでとても歩きずらいですが、
左からだと断然楽です。
●トイレの入り方。
…車もトイレも椅子の座り方の応用ですが、
トイレも袖が邪魔になるから袖を重ねてきものをたくしあげて
家にあれば目玉クリップか洗濯ばさみを用意して、たくし上げた
きものの裾を帯の上でクリップで止めれば、あとはロングスカートと同じように
トイレに入れます。なるべく洋式トイレがいいです。
…以上が伝えたいこと。これを知っていればだいぶ楽にきものでも過ごせます。この辺のことは、自分の経験もあるから自信を持って言えますよ。
余談だけど、映画『春の雪』を観た時のこと。
竹内結子さんが振袖のきものを着て、草原にしゃがんで花を摘むシーンがあったのです。
その時の竹内さんの所作がなんとも美しいこと…。
さりげなく両袖を合わせて片腕に袖を乗せてしゃがみ、片手で花を摘むんですよ。もうね…ストーリーよりもその所作に釘付けでした。
自分が振袖着る時は、竹内さんを真似してます。はい。。。
上記でまとめた伝えたいこと5つは、きものを着て動作が楽にもなりますが所作も美しくなるのです。二十歳のお嬢さん方には徐々に大人の女性としても美しくなってもらいたいので、そのことにも気づいてもらいたいけども短時間ではそこまでは伝えられないのでいつか気づいてもらえればいいな…と思います。
…と、かなり余談を書いちゃったけども、無事に3人目を送り出し…
途中で時計を見るもまだ8時か…と、まだまだ着付けは続きます。
それからはもう順序覚えてませんが、前方をあと二人担当したのは覚えてます。二人目の前方は完全一人で着付け。帯結びはまたまた先輩Bさんの帯結びの応用。
そして最後に担当したお客様は、超〜ギャルの可愛い子だった。そして超〜心配事のあるお客様。
このお客様からは何個かオーダーがあり、まずは襟を沢山抜いてもらいたい…との要望。
昨年から一部で流行っている花魁風…のあれです。
う〜ん、いいのかこれ…と悩み、責任者へ相談。
責任者の先生からは要望なのでOKがでました。
更に帯揚げは写真を見せられこれにしたい…と。松の木のようなふりふりの形でした。
内心、私じゃ無理だ…と思い、後で先輩に相談しよう…と思ってました。
更に前回の写真を見せられ、伊達襟についているパールの飾りが途中で切れるのが嫌だから…との要望。
なので、これはその場で説明させて頂きました。
今の伊達襟ものすごい派手なのがあるのね、クリスタルのストーンとパールが端についているんですよ。
上手くやらないとパールが足りなくなり途切れるのです。これは着付ける時にジャストな位置にあしらってあるから、襟を抜けば抜くほど後ろに布がもっていかれるので、パール足りなくなるよと説明させて頂きました。
よって、通常より襟は抜くけどもパールの位置が変じゃない位置までにするよ…と説明し納得してくれました。
内心、よかった…と、花魁風は個人的に反対の人なので

そして今回最大の課題が与えられました。
お客様は言う…
「私…前回の前撮りで気分悪くなって大変だったんです。変な汗とかでちゃって、あの時の思いをまたするなんてもう怖くて…今、ドキドキしています…。」…と。
前回は他の人がこの子の着付けをしましたが、あっ…それは大変な思いをさせちゃったな…と、私も怖くなってしまいました。自分も経験があるのでこの子の気持ち痛いほどわかります。(一昨年、自分も貧血起こした)
言っていいかわからないけど、何故気分が悪くなったかも説明させて頂きました。
帯をキツく締めたことによる、肺圧迫からくる酸欠で貧血が起きるのですよ…と、これを言っただけでは、お客様を怖がらせてしまうので、私は言い続けました。今日は、落ちない程度に緩く締めるから大丈夫だよ…と。今まで私が着付けた人達は一度も気分悪くしていないから、大丈夫(…なはず)…と。後はその日の体調にもよるし、睡眠不足だとなり易いよ…と言うも、そんなに寝てませんとの返答が…

私はすごいプレッシャーを感じながらも、今までの経験を思い出し…。
みんな大丈夫だった、みんな普通に食事もしてたし、またきものを着たい…と言ってくれた。。。
お客様には今日は緩く締めるね…と言いながらも、本当のことを言うと私はまだ経験が浅いから帯を締めるコツを習得していないからでしょうか、割と帯は落ちない程度に緩いです。だからきっと今回も大丈夫だろう…と、着付けに入りました。
紐で締めるごとに、お客さまの体調を確認し、きものを着せる頃、助っ人でベテラン先輩が後方に入ってくれました。すごい心強〜い。
先輩にも、前回のことを伝え慎重に着せていくことに。
まず、第一要望の襟の抜き加減OK。
第二要望の伊達襟のパールの飾り位置も何度か確認してOK。
第三難問の帯結びも緩さを確認し、またまた先輩Bさんの帯結びの応用を。
ひとまずこの段階ではお客様の体調は良いよう。
そして第四要望の松のような帯揚げは、後方担当のベテラン先輩にお願いしたら快く引き受けてくれて素晴らしい!写真通りの仕上がりに。
私も興味津々で構造を教えてくれました。
無事にこの場では、仕上げることが出来、鏡チェック。
お客様も満足のいく着付けとなったのでした。
そして…ここからが心配なんです。
気分が悪くなるのは着付けの後からじわじわと来る。。。
お客様には、伝えたいこと5つの他に、気分悪くなった時用に、扇子か団扇、そして水を用意して…と。
これはちょっと賭けですが、万が一気分悪い時には、この紐とこの紐(三重紐&帯枕の紐)を緩く結び直せばいいから…と。(ヘタに緩めると後ろの帯飾りが崩れますが)
とても心配です。今までの経験上、自分の着付けなら大丈夫だろう…と思うけど、わからない。
その後のことを聞きたいけども、団体着付けで私個人の連絡先を教えるのは駄目だろう…とも思い、もしもまた気分悪くなったら、受付のスタッフに後からでもいいから言ってね…と伝える。万が一クレームが届いていたら、このお客様は気分を悪くしただろうと思います。もし何も言われなかったら無事に過ごせただろう…と思いたい。
もしも気分を悪くしたら、きっとこの子は二度ときものを着ようとは思わなくなるでしょう。もし、無事だったらまた着てくれる可能性が…現代のきもの離れは、初めてのきもの体験でも左右すると考えてます。
どうかこのお客様が1日笑顔で過ごせますように…と願い、私の初めての成人式着付けは終了となりました。
着付け時間トータル約6時間の任務を終え、栄養補給の珈琲時間。お一人様反省会。
嬉しいことに先輩一人から嬉しいお言葉を頂きました。
「オドレッタさん、動きが良かった。」…と。
もう一人からは「あなた初めてみる顔だけど、テキパキ動くのね」…と。はい、私昨年秋にデビューした新人です。
前撮り2回の経験と、先日のスパルタレッスンでだいぶ上達したようです。
なんとか先輩方のお役にも立てたようで、今回は泣くほど悔しい思いもせず帰路についたのでした。
ゴム持ちYoo-Hooくんも活躍してくれて次回の出番までお休みなさいZzz...

この日は、地元でどんど焼きがあったので父と参加。
わたしすごい浮いてました

厄も抜けたことだし、これで無病息災だといいな…。

この日は朝早く起きて疲れているにもかかわらず、長時間の着付けの後は
筋肉痛に襲われるので少しでもやわらげるためにも、ダンススクールにレッスンを受けに行き、筋肉をほぐしてきました。おかげで翌日は、軽い筋肉痛ですみましたよ。
次回の出番は3月の卒業式の袴かな。。。
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